|
今泉教授
先程のスライドにも書いておいたんですが、保管場所として考えてくれたらいいなあと思います。そういう面からいいますと、最終的に科学というものが人間にとって幸せになるものかどうかという事ですよね。私が学生時代東大闘争というものがあって、まさにそこを言われたんですよね。科学技術とは本当に人間を幸せにして来たのか、公害を作っただけではないんですかと。日本経済が発展して水俣・川崎など公害を作った。そんな科学技術なんていらない。そのトップにある東大なんてぶっ壊してしまえ。それが大学紛争の基本だったんですよね。その後、科学技術が発展して公害問題に取り組むようになって、まだまだいろいろあるんですけど、それなりに対応していくようになりました。まだその延長上じゃないかなと思います。ゼロエミッションは基本的にあるべき姿だと思いますが、今すぐそのままでは駄目だという気がします。
生ごみをどういう風に処理をしているかとアメリカの方と話をしたのですが「日本ではこんなふうにごみを出したりして研究をしているんですよ」と言いましたら、「アメリカではカッターで粉々に切ってしまってそれを下水道に流してしまうよ」との返事でした。「流れる先は下水処理場でしょう?汚水処理は大変なんですよ、目の前からなくして処理を先送りにしただけではないですか」と話した事があります。地道な活動はやはり必要だと思います。長野県のある市では、市を上げて取り組んでいるところがあります。
中村教授(コーディネイター)
ごみを出来るだけ利用したり、なくしたりする為には、5〜10年先を見越して考えたり、また循環という形で捉え、取り組むことを考えていかなければならないと思います。今日の話の中で大きな地球規模の話が出てきたんですが、私なりに整理しますと、それは喜連川町の取り組み、あるいは市の取り組みと実はつながっている問題が凄くあるという事ですよね。そういう中で問われるのは、実践的な試みではないかと思います。色々な難しい問題はあるのだけれども、実践的な試みを今日は西澤さん天野さんから伝えていただき、ご指摘をしてもらいました。ここで感想でも結構です。何か会場から是非にですね、シンポジウムはとにかく会場の方々とのコミュニケーションを図る意味において、意見を出していただきたいと思います。この問題はこれで終わらずに、いろいろな意味でスタートになっているので、是非会場からの意見なり質問があれば大変ありがたいのですが。
会場(森田)
私は早乙女地区の森田と申します。ごみ問題で宇都宮大学さんが来ているという事は、以前に塩谷広域行政組合で次期ごみ処理施設の場所の問題で、高根沢の事で何か報告があるのかと期待して来ました。宇都宮大学は環境調査を依頼されているという事を聞いていたものですから、その結果報告でもあるのかなというような事で来ました。
中村教授(コーディネイター)
各先生方と多少意見が違うかもしれませんが私なりにお答えしますと、確かにその通りで、時期ごみ処理施設をどうするのかという事で、一昨年以来調査研究を進めています。その中間報告・全報告は塩谷広域行政組合のホームページや高根沢や各市町にアクセスしてもらうと、全てかどうか分かりませんが全部掲載してオープンにしてあります。その流れの中で今日のシンポジウムあるいは今までやって来たシンポジウムや、来週塩谷町での最終回を迎えるシンポジウムなんですけど、我々の調査など一番の教訓はごみの処理場をどこに建てるのか、例えば高根沢町のどこに建てるんだという問題をですね、実はそこから入ってしまったら何も解決にならないんです。一番の課題というのはごみ問題をどうしようかという情報をオープンにして、住民の方と知恵を出し合い、そしてごみ処理場をどこに建てるのかという前提の問題の議論から始めないと進んでいかないわけでして、確かにご指摘の通りごみ処理施設をどうしていくのかという問題から外れています。前段からして、そういった事から始めようという問題意識で、シンポジウムを開かせていただいています。今日のような話の内容になったんですけど。
会場(森田)
抽象的な事も含まれていいんじゃないかという気持ちで聞いていたんですけど、ある程度は具体性を持ってやるという事も重要な事だと思います。我々は実際ごみ問題といいますと、氏家の松島の事が頭にあるもんでその事についてちょっと触れてもいいかなと思うんです。
北島教授
私は今日パネラーとか基調講演には出ておりません。先週高根沢町で基調講演という形で触れさせていだだきました。抽象的といえば抽象的だと思いますが、もともとシンポジウムのどこに狙いがあるのかといいますと、基本的にはやや遠回りになるかもしれませんが、多分1番近道ではないかと思うからなんです。それは、ごみ問題を皆様方に、小入・早乙女・松島地区以外の方に認識してもらわなければ困るということなんです。そうしないと物事は解決出来ないし進みません。なんでそんなに認識してもらわないといけないかといいますと、今言った3地区の皆様の生活の負担によって、他の1市4町の3地区以外の地域の皆様は、朝起きて夜寝るまでの全ての生活が正常な生活と言っていいと思いますが、その正常な生活が3地区の皆さん方の負担によって営われているという事なんです。それを認識してもらわないと、高根沢町に中間処理施設を持っていっても、同じような問題が出てくると思います。今泉先生に写真でお見せいただきましたけど、最終処分の灰のところですね、灰の問題です焼却灰。小野町の皆様の負担によって営われているんですが、今裁判の係争中です。そう長く埋め立てていくという時間も無い訳です。今のように毎日120t出していきますと、松島では80tの処理で、今24時間フル稼働で運転していますから、3地区のご負担によって私どもは、受益を得ているわけで、強いて言えば利益を得ていると考えていただければいいと思います。
ですから先程天野さんや西澤さんのこれまでやられてきたそれぞれの実践的なごみの減量効果は、即、小入・早乙女・松島の皆様方の過重負担を少しでも軽減していくという事につながるんですよ。そのように共感し合わないと駄目じゃないかと思うんです。だから私どもはやや遠回りでありますが、まずはシンポジウムを開いて、そして「なるほど3地区以外の私達の生活は3地区の皆様方の苦しみによって成り立ち、正常な生活が営めている」という感謝の気持ちを、人間ですから必ず感謝する能力を持っているんです。共感しあえると私は先週言いました。そういう意味合いでこのシンポジウムを連続的に開いたわけです。
ここから中村先生がおっしゃったように、そうしていかないと同じ構造をいたる所で、中間処理施設がいつまでも問題を起こしていく、それはもう避けなければいけないんです。酒井先生がおっしゃったとおり、私どもが生活しますと必ずごみは出るんです。その事をふまえて、具体的に焼却炉をどこに作るんだという問題があると思うんですが、まずはここにおられる皆様方3地区以外の皆様方が、お帰りなった地区で「私達の幸せな生活は小入・早乙女・松島地区の皆様方によって成り立っているんですよ」と是非お披露目いただきたい、というのがシンポジウムの狙いです。塩谷広域行政組合管内の1市4町の全市民町民の皆様方は、公平平等に幸せになる権利があるんですよね。そこのところを是非。
中村教授(コーディネイター)
他に会場から何かありませんか。
会場
今泉先生のスライドの中に、ごみに減量化した人へのメリットという項目があったんですが、自分だけ良ければいいという考え方の人はまだまだいると思うんです。だけどごみの減量化に参加した事によって、何らかのメリットが入ってくるというような、そういったお話も有れば良かったかなぁと思います。また、天野さんのお話の中で生ごみが土に返るというお話もあったんですが、生ごみを少なくする為にはどうするかという事もあった方が良いと思います。必要以上に食事を作り過ぎないとか、あるいはコピー用紙を両面使うとかですね。空缶の中にもスチール缶アルミ缶とか有るんですけど、例えば自動販売機の所にジュースの種類ごとに、スチール缶入れとかアルミ缶入れというものがあってもいいんではないか。また自動販売機の隣に空缶のごみ置き場がない自動販売機を見かける事もあります。
スライドの中にアメリカとか中国の写真があったんですけど、具体的に海外に限らず、日本の中でごみの考え方が先進的なモデル地区・都市のここの町ではこうする事によりこうなっているというような、ごみに対する住民の考えが方が進んでいる事の紹介があれば分かりやすいんじゃないでしょうか。
1番は今泉先生の中にあった参加した人へのメリットという物ですね。
中村教授(コーディネイター)
パネラーの方に今ご指摘があったと思うんですが。基調講演での今泉先生が一生懸命ごみをリユース・リサイクルに取り組んでいる人に対するメリットがあればいいという指摘がなされた件なんですけども、これまさに我々が突きつけられているテーマなんですね。その辺の事でどういうメリットがあるのか、天野さんの生ごみ処理について、西澤さんのコンポストについて、その事についてお答え願いたいと思います。その点について他のパネラーからも、短くですけどお答え願いたいと思います。減量化を具体的にどうしていくか、もしあれば具体例をお知らせしてください。
私自身、全国を歩いて参りました。その中で、例えば沼津や名古屋とか北九州とか、事例はかなりありました。ここで紹介出来ないですが、そこの事例はまだ完璧とは言えないですけど、考え方としてかなりモデルとなるような色々な工夫がなされていました。是非、別の機会に紹介出来たらと思います。
それではメリットについて、天野さんからお願いいたします。
天野氏
目に見えるメリットがあったからこそ、25人の国内研修参加から始めた活動が150人にも160人にもなったんだと思うのです。メリットについては先程申し上げました通り、自分の手でフワフワの、地球が生まれた時の赤ちゃんのような、そのまんまの良い土が出来るということです。EMによって作られた土で農薬や化学肥料は使わない、素晴らしい、お見せしたいくらいの野菜が出来るんです。ずっと野菜作りをして来た人が、抱えきれない程の白菜などを作り上げています。それがメリットだと思うんです。そういう事があるから「私も入れて」と言ってどんどん会員が増えたわけです。年に一回の総会とか、ボカシ作りの時が情報交換の場となり、今まで交流のなかった年の違った人達とも、EMを使っての野菜・花作りでお友達が出来て、年賀状をやり取りなどしたりしているんです。
西澤氏
屋敷の小さな敷地の中で堆肥化出来るのがメリットです。
今泉教授
家庭ごみには、過大包装が多い訳ですから、アメリカのように過剰包装ディスカウントしてくれればいいなと思います。例えば、氏家町などでマイバックだとスタンプなどをくれる、そういうのも1つの方法だと思うんですよね。100枚集めると100円と交換しますというのも良い方法だと思いますし、その場で1円とか5円とか引いてくれればだいぶ感じが違うんじゃないかと気がします。
昔だと空の1升ビン1本で5円くれたりして、子供の時おやつを買うとかありましたけど、それが1番分かりやすいと個人的に思います。
酒井教授
今、今泉先生が言っておられたことは、まさにそうだと思うんです。そういうシステムを作ってもらいたいという気持ちが前からあるんですけど、実は作ってあるけどうまく機能しないというところがあるようでして、私自身そういったシステムがあっても根がひねくれておりますから、大体において良い事というと途端にやりたくなくなります。多分私みたいなタイプの方もおられるんじゃないかと思います。親切の出来ない人間。だからといって自分にとって今みたいな話はどうなのかというと、自分自身が満足する事や親切をしたという格好でやると実は満足出来ないので余計な事をやる、お節介をして過ごす、ところ構わず気が付くとごみを拾うなどです。大学の中で拾っている時に、「なんであなたがやるんだ、みっとも無い」と言われました。みっともない事やっても親切ではない、実はお節介なんです。でも、そうすることが実は自分が満足するんです。こういう人間もいるという事も考えて頂ければ、親切だからありがとうでなくて、お節介ありがとうと言われるといいなと思っています。そういう雰囲気ができればいいなぁと私思っています。人が親切だろうとお節介だろうと何かをやっている時は、出来るだけありがとうと言う事にしています。それも1つかなというふうに思っています。
中村教授(コーディネイター)
ありがとうございます。人それぞれいろんなスタンスがあるかと思います。
私は行政学を専門としているんですが、行政学上では政策の主体をつくるのは行政の専売特許ではないんですね、皆さんと我々が作るという事なんです。だから行政におんぶに抱っこではなく、例えば「どこに作るんだ、どうするんだ」よりも、実践をされてきた天野さん西澤さんの話のように「こういう問題にはこう考えるから是非行政が支援してくれ」という形でいく、そういうスタンスが必要だと思います。実は今日のシンポジウムでは要約すると「大学の中のごみはどうなっているの」という事を突き付けられていると思います。大きな話も大切だと思うんですが、そういう事から始めて、できる事から一つずつコツコツと取り組んでいく。そして楽しく、まさにご指摘がありましたとおり、参加する事のメリットを表示してソフトやハードの部分も楽しくやっていこう、そういうふうな事を少し勉強させてもらった感じがします。我々の取り組みとしましては、打ち上げ花火的に終わるのではなくて、これをスタートとしてとらえますので、是非これからも色々な方々の意見を頂いてコミュニィケーションを図りながらやっていきたいと思っており、我々も一生懸命取り組んでいきたいと思っていますので宜しくお願い致します。今日はどうもありがとうございました。
|